真の教育者

私の中の常識と、世間一般での常識がずれているなと思うことが度々あって

 

その中の1つが「留守番」です。

 

私は幼稚園の年少のころから度々、年長では頻繁に留守番をしていたから
それが普通だと思って、息子にもわりかし留守番をさせるけど

留守番を子供にさせない派の人が私のまわりに結構多いのよね。

 

でも地域差もあるかな。私は東京育ちなので。。

 

私が子供のころ、私だけではなく、友達の家にも親はいないので、

親不在の家に行くと、、それこそやりたい放題でたのしかった!!!

 

私が小学校5年生のある日、女の子の友達(以下Aちゃん)がこんな事を言い出した、、、、

「私のお父さんエロ本たくさん持っているから、見に来なよ!!」

 

マジで!!!!行く行く!!!!!!

 

という話になって、ほかの友達3人と、Aちゃんの家にエロ本を見に行った。

その後、放課後に親の居ないAちゃんの家にエロ本を読みに行くのが習慣化した・・・・・

 

程なくしてAちゃんのお母さんに、私たちが昼間に夫婦の寝室でエロ本をあさっていることがバレた。

 

皆さん、自分の身に置き換えてみてください!!!!

 

もし、自分の小5の子供とその友達がかなり際どいエロ本やエロ漫画を自分の寝室で日常的にあさっていたと分かったらどうしますか???

 

子供を怒る?

子供の友達の親に言う?

学校に言う?

もしくは、「私の子供をそそのかしたのはあの子たち!」とキレて、もうあの子らとは関わるな、と子供に言う?

 

そのAちゃんの母親のとった行動は斜め上を行っていた。。。

 

「ああ、写真で見ているうちはまだまだだね。本当にエロいのは文章だから」

 

といってAちゃんに森瑤子の『情事』という小説を与えた。

 

翌日Aちゃんは学校で

 

「写真で見ているうちはまだまだで、本当にエロいのは文章だってママが言って、この本くれた」

 

「みんなにもお勧めしてあげて!ってママが言っていた」

 

と言って、森瑤子の『情事』を一緒に読んで行こう、と提案してくれた。

 

その日から、私たち4人で森瑤子の『情事』の回し読みが始まった。

 

そして、エロい部分の文章にはマーカーで線をして、その意味について語り合ったりした。

 

「「見せたい・・・・・」って書いてあるけど、行為を見せたいって思うのってどうゆう気持ちなんだろうね」

 

みたいな感じで(笑)

 

知らない人がいたらアレなので一応説明するけど森瑤子はエロ小説家ではなくて、日本を代表する(と私は思っている)正統派の小説家です。大人の恋愛を描いた作品がほとんど。

 

大人が読むような小説を読んだのが私たち4人にとってこれが初めてで、その初めての本を文章をマルマル暗記できるくらい読み込んだので、4人とも、語彙や文章読解力がめっちゃ上がってしまった。

 

そんな、能力アップした私たちは、なんかエロそうな、森瑤子のそのほかの作品や、山田詠美、などの大人の作品を中心に読み始めるようになった。

 

そうしたら、もう、エロいとかエロくない、とかそうゆう事よりも、

「文学って面白くない??」

と気づいてしまって、小説全般を読むようになってしまって、4人が4人ともめっちゃ読書家になってしまった。

 

小5の頃が私が人生で一番読書家だった。

 

林真理子、遠藤周作、佐藤愛子、群ようこ、太宰治、の作品が好きで彼らの作品はほとんど読んだし、「風と共にさりぬ」を全巻読んだのもこの頃。ノーベル文学賞を受賞したパールバックの「大地」も良かったな。

 

そして今こうして、文章を楽しく書けているのも、その小5の時にアホみたいに本を読みこんだおかげだと思う。

 

FB投稿でも「チサぽんの投稿は面白い」と言われるのはひとえにこの時期に、たくさんの文章に触れて鍛えられたからだと思う。

 

そして、私の文章が面白いから、といって私のことを気に入ってくれた人もおおくて、私の文章によって繋がった縁や、仕事、チャンス、など沢山の良いことがあった。

 

また、私の夫が私と結婚した理由は、私の文章が好きだから、、だそうで、、(笑) 見た目やないんかい!!!!(笑)

 

どれもこれも、娘が自慢したくなるくらいエロ本の数々を所有してくれていたAちゃんのお父さんの性欲と、

 

頭ごなしに叱らず、逆に小説を与える、という知的な方面へとシフトさせた、Aお母さんの知性のおかげです!!!

 

私の人生が豊かになる大きな切っ掛けを与えてくれました!

 

なので、私は「教育者」という言葉を聞くと、いつもAちゃんのお母さんが思い浮かびます。

 

Aちゃんのお母さんは真の教育者です!!!!

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